マイクロアレイ血液検査
男性は2人に1人、女性は3人に1人が、がんにかかるといわれる日本。
病気や健康に関心は高くても、検診を自発的に受ける人が少ないことが課題となっています。
検診でがんを早期発見することは、がんによる死亡率を減少させるだけでなく、治療後のQOL(クオリティー・オブ・ライフ=生活の質)を高めるためにも大変重要です。
がんを早期発見するためには、がんを高い感度で検出できる確実な検査が必要となります。
血液でわかるがん検査はどんなものがありますか?
血液を使ったがんの検査の1つに腫瘍マーカーがあります。
これはがん細胞がつくり出すタンパク質などを測定することでがんがあるかどうかを診断するというものです。
しかし腫瘍マーカー単独でがんを診断することは難しいとされ、現状ではがん診断の補助的な検査や治療後の経過観察の検査として使用されています。
新しい方法として消化器のがんを遺伝子レベルで判定できるマイクロアレイ血液検査があります。
「マイクロアレイ血液検査」とは何でしょうか?
マイクロアレイとはがんなどの異物に対する体の反応を遺伝子レベルで測定できる最新の技術です。血液ががん細胞に反応する状況を世界で初めて遺伝子レベルでとらえることができるようになりました。 これを利用し開発されたのが、マイクロアレイ血液検査です。
この検査で遺伝病等に関わる遺伝子情報が知られることはありません。
「マイクロアレイ血液検査」の特徴は何ですか?
1.高い感度
消化器のがんに対して9割の高い感度を示しています。
2.同時に検査できる
胃がん、大腸がん、膵臓がん、胆道がんが検査の対象となり、一度の採血で検査できます。
3.簡単な検査方法
検査は1回の採血(2.5cc)のみです。
4.安心の検査方法
特殊な薬剤の投与もなく、X線の被曝もありません。
「マイクロアレイ血液検査」の信頼性
この検査方法の中心となる新技術は消化器内科の専門医によっておこなわれた臨床試験で明らかにされました。その研究成果は英文の科学雑誌(Biochemical and Biophysical Research Communications 誌※)に掲載されています。
※Biochem Biophys Res Commun. 2010 Sep 10;400(1):7-15. Epub 2010 Aug 2.
Differential gene expression profiling in blood from patients with digestivesystem cancers.
■著者
Masao Honda , Yoshio Sakai , Taro Yamashita , Tatsuya Yamashita , Akito Sakai ,
Eishiro Mizukoshi , Yasunari Nakamoto , Isamu Tatsumi , Yoshitaka Miyazaki ,
Hiroshi Tanno , Shuichi kaneko , Hokuriku Liver Study Group
この検査結果は健康状態を判断するための一つのデータですので、他の検査結果とあわせて主治医の先生が総合的に診断することになります。
「マイクロアレイ血液検査」の検査申込方法
- この検査は医療機関で血液を採取する必要があります。
検査をご希望の場合は主治医の先生にご相談いただき、検査の内容をよくご確認の上、病院やクリニックなどの医療機関で検査をお申込み下さい。
※当クリニックでも検査をお受けいただけます。 - この検査は健康保険の対象とはなっておりませんので、自由診療となります。
- ご希望の方は1週間前にはご予約ください。
料金について
費用は132,000円(税込)です。
Pamphlet for prospective patients (English version)