2021.12.21

当院の食事(栄養)指導について

当院開業以来、注力していることの一つが食事(栄養)指導です。

これは「薬や外科的治療だけに頼らず、内側からも病気に負けない強い体を作るべきである」という考えからきているものです。

食事(栄養)指導の範囲は幅広く、以下のような方を対象にしています。

・がんで治療中の方
・がんの再発を防ぎたい方
・生活習慣病の方
・貧血等の既往症をお持ちの方
・脳血管や新血管障害が気になる方
・健康に不安がある方
などです。

当院では、多くの場合患者様に則したいろいろな検査を行っています。上記のような方にはまず血液検査を行い、それを紐解きながら食事(栄養)指導が必要かどうか判断をしていきます。

例えば、がんの方でいいますと、私の体感としてはそれまでの食生活があまり好ましくない方が多いように見受けられます。

そのような方ががんになったときに、「これからは食事(栄養)の面でも気をつけていきましょう」と私がお伝えすると、驚かれるのです。避けるべきものとして「飲酒・喫煙」はすぐ思いつかれるようですが、まさか食事まで、とはなかなか思われなかったようです。

実は、がんの治療を行う大学病院でも、患者さんに対して食事(栄養)指導を行なっているケースはほとんどないのが実情です。医師ですら重要性に気づかず、専門家任せにしているのです。

ところが実際に患者さんが食事(栄養)面の改善を図られて良化するケースは少なくありません。多くの医師はこのことを知るべき(実践するべき)だと思います。

とはいえ、当院の食事(栄養)指導は厳密なものではなく、「できるだけこうしたほうがいいですよ」というアドバイスのようなものがほとんどです。

こうしたほうがいい、とは、なるべく自然で健康的なものをとりましょう、ビタミンとミネラルを意識しましょう、ということです。

一方で、甘いものや塩分はやはり控えた方が好ましいです。しかし厳しくやると食べるものがなくなり、ストレスになり、かえって健康を損ねることになりかねません。この辺のバランスも重要です。ひとりで行わずに私と相談しながら二人三脚で取り組んでいきましょう。

脂肪肝の方やコレステロール値が高い方についても、当院では投薬治療の前に食事(栄養)と運動の改善で良化をはかります。真剣に取り組まれると、薬に頼らずとも数値が改善される方が少なくないことを実感しています。

女性で貧血の方にも、サプリメントもありますが、まずは食事(栄養)面のアドバイスを行なっています。

当院の食事(栄養)指導の根幹は「体内の活性酸素を取り除く」「活性酸素を溜めないようにする」というものです。活性酸素が体に悪さをすることについて、詳しくは拙著「ドクターふるたの酸化療法」をご一読ください。