ふるたクリニック院長
古田 一徳
Kazunori Furuta

がん患者様へのメッセージ

1986年3月に北里大学医学部を卒業し、そのまま外科医の道を進みました。以後、2010年に准教授として退職するまで、主にがんの方の手術を行ってきました。
専門分野は、肝臓、胆嚢、膵臓で、がんの中でもとりわけ予後が難しいものです。この24年間で多くのがんに苦しむ方を診てきました。

同時に私は、外科医としてありながら、保険医療でできるがん治療の限界も感じていました。がんの保険医療は、大きく分けて「手術」「放射線治療」「抗がん剤治療」の3つです。これらを身体や患部、腫瘍の状態に応じて、単独であったり組み合わせて行っていくのが日本のがん医療です。
さらに、日本の保険医療は、先進的な技術を、国民皆保険制度のもとで、誰もが安価に受けられるという素晴らしい制度です。

しかし、言うなればそれしかできないのです。この3つを組み合わせた治療が終わってしまうと、保険医としてできることはありません。「もう、ここでは打つ手がありません」というしかないのです。

外科医として患者さんに寄り添いながら、私はいつも「本当にできることはないか」と自問していました。
また、保険医療の効果を増すようなものはないだろうか、とも考えていました。

実は、保険医療で認められたものだけが、医療ではありません。
日本の保険制度ではまだ認可が降りていないが、エビデンスや経験則によって世界中で実施されている方法が、確かに存在するのです。

一つは「補完医療」といいます。保険で認められた西洋医療を補う存在の医療です。
もう一つは「代替医療」といいます。既存の医療にとって変わるもの、という定義がされていますが、意味合いとしては、実験的に使われていることもあるがまだ認可されていない、というようなものです。
この二つを合わせて「統合医療」とよんでいます。

保険制度に組み込まれていないものが多い統合医療の方法は、よくなる方もいますし、よくならない、効果が感じられない方もいます。しかし、それは保険医療でもよくあることなのです。

「何もすることがない」と失望して生き続けるよりも、「まだまだできることがある」と考え前向きに、希望をもって生きていくことのほうが、可能性は大きいと考えます。

私は、私のバックボーンである西洋医療を否定しません。むしろ積極的に行っていただき、私のご提案する医療をそのサポートとして、または治療がひと段落したあとに、なにかからだにプラスになることを続けていきたい、とお考えの方に、統合医療という選択肢をお伝えしてきたいと考えています。

健康を望まれる方へのメッセージ

がん治療を外来で行うようになり、医師としても、また患者様としても、2つの大きなニーズがあることがわかりました。

一つは「適切で精密な検査」であり、もう一つは「エイジングケア」です。がん治療と合わせたこの三つが当院の大きな柱です。

「適切で精密な検査」は、すべての病気の方や発症や再発を恐れる方には必須です。大きな病気に限らず、些細な病気でもあらゆる可能性を否定することは医師に求められる最低限のモットーです。再発についても同様です。これまでの治療や検査で見つからなかった場合に、「本当にないのか?」と疑うことは大事です。私は、一般的な検診や人間ドックでも不十分であると感じることは多々あります。健康保険を使用した検査でももっと細かくできる場合がありますし、自費診療ではさらに幅広くなります。私の経験から、患者様ごとに、ぜひ受けていただきたい検査を提案するようにしています。そのため、検査専用の提携施設を多く用意し、手軽に高精度な検査を受けていただける体制をとっています。

また、「エイジングケア」については、患者様の方から直接そのようなオーダーをいただくことが多々あります。治療と並行して、外見としても「若々しく見られたい」というのは、性別年代を問わず多くの方が求める自然なことだと思います。

ある治療を行なっているうちに、別方面でも効果が得られることがあります。患者様から「こんな治療を続けていたら、こんな風に言われるようになった」というものです。

このような「予防」や「改善」に対する治療は保険診療では認められません。だからこそ、自費診療による患者様の選択で、自由にご自身への対策を行うことができるのです。

疲れやすい体質の方や、体のいろいろな部分の衰えが気になる方はぜひご相談いただきたいと思います。

経歴

1986年3月 北里大学医学部卒業 外科入局
1987年4月 長野厚生連 北信総合病院
1989年4月 元 国立小児病院 外科
1992年4月 北里大学外科 助手
1995年4月 新潟中条中央病院 外科医長
1997年4月 前 国立大蔵病院 外科(現在 国立成育センター)
1999年4月 北里大学医学部外科 診療講師
2001年7月 ドイツ ベルリン フンボルト大学一般・移植外科(短期留学)
2005年4月 北里大学医学部外科 専任講師
2005年4月 北里大学外科 肝胆膵主任
2010年4月 北里大学外科 准教授
2010年6月 北里大学外科 非常勤講師
2010年6月 百合ヶ丘にふるたクリニックを開院

専門分野

  • 肝臓、胆のう、胆管、すい臓疾患の手術成績の向上
  • 肝胆膵がんの化学(抗がん剤)治療
  • 内視鏡外科手術、肝移植など

資格

  • 日本外科学会 専門医
  • 日本消化器外科学会 専門医
  • 日本消化器病学会 専門医
  • 日本肝臓学会 専門医
  • 日本消化器内視鏡学会 専門医
  • 日本内視鏡外科学会 技術認定医
  • 日本肝胆膵外科学会 名誉指導医
  • 日本癌治療学会 暫定教育医
  • 日本医師会 認定産業医